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「太陽の塔」新発見! (青春新書インテリジェンス)
本, 平野 暁臣
によって 平野 暁臣
4.7 5つ星のうち 6 人の読者
ファイルサイズ : 19.65 MB
内容紹介 2018年3月に予定されている塔内一般公開を契機に、再び世間の耳目を集めるであろう《太陽の塔》。我が国最大の芸術作品にして最も知名度の高いパブリックアートだが、それを取り巻く数々の物語についてはほとんど知られていない。本書は、構想段階から現在にいたる太陽の塔の実相をさまざまな角度から取り上げ、単なる“巨大彫刻"との見方に終わらない《太陽の塔》の新しい鑑賞眼を養う種々の知見を提供する。岡本太郎の最高傑作はいかにして生まれたのか、万博会場でなにがあったのか、その後どんな運命をたどったのか──などを楽しく、わかりやすく解説していく。 内容(「BOOK」データベースより) いま明かされる知られざる真実「太陽の塔」内部、ついに公開!カラー口絵新規撮影。「太陽の塔という奇跡」その物語がここに! 著者について 空間メディアプロデューサー/現代芸術研究所代表取締役/岡本太郎記念館館長。1959年生まれ。大阪万博で岡本太郎が創設した現代芸術研究所を主宰し、イベントやディスプレイなど“空間メディア"の領域で多彩なプロデュース活動を行う。セビリア万博日本館、リスボン万博日本館、川崎市岡本太郎美術館、六本木ヒルズアリーナ、ダボス会議ジャパンナイト、ジャナドリヤ祭日本館など、話題となった数々のプロジェクトを手がけ、岡本太郎関連では「明日の神話」再生プロジェクト、岡本太郎生誕百年事業、「太陽の塔」再生プロジェクトなどを率いる。実務者としてイベント制作に関する著作・論文を数多く著しているほか、85年つくば万博以降に開催されたすべての万博を実地調査している万博研究の第一人者でもある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 平野/暁臣 空間メディアプロデューサー/岡本太郎記念館館長。1959年生まれ。大阪万博で岡本太郎が創設した現代芸術研究所を主宰し、イベントやディスプレイなど“空間メディア”の領域で多彩なプロデュース活動を行う。セビリア万博日本館、六本木ヒルズアリーナ、「明日の神話」再生プロジェクトなど話題となった数々のプロジェクトを手がけ、プロデューサーとして太陽の塔の再生を率いた。万博研究の第一人者でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
ファイル名 : 太陽の塔-新発見-青春新書インテリジェンス.pdf
以下は、「太陽の塔」新発見! (青春新書インテリジェンス)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
太陽の塔について知りたくて買いました。東京にある岡本太郎記念館(元・岡本太郎のアトリエ)の館長さんが書かれています。読んでいて驚いたのは、太陽の塔(テーマ館)と、その塔の立つ広場の建設に関わったメンツの凄さ。プロデューサーの岡本太郎を筆頭に、その岡本太郎をプロデューサーに指名し、広場に巨大なガラス屋根を造った現代建築の丹下健三。そして広場(調和の広場)を担当した磯崎新、さらに塔の地下展示のサブプロデューサーには小松左京、塔内に流れる音楽には現代音楽の黛敏郎、ガラス屋根の回廊に作られた未来都市をイメージした作品群にはアメリカ現代建築家で思想家のクリストファー・アレグザンダーや英国のアーキグラム、日本の黒川紀章たち。また、塔内展示の演出や、地下展示の世界中の民族の仮面や宗教道具の採集の協力には、東大や京大の文化人類学者をはじめ、ノーベル賞候補作家の安部公房も名を連ねる・・・。大阪万博のメンバーがこれほど豪華だったとは知りませんでした。それだけのイベントだったというわけですね。あと、太陽の塔に対する岡本太郎の発言を読んでいると、岡本さんが万博を「おまつりではなく、祭り」と定義したり、「まったく無償の行為だ」と言ったり、太陽の塔をその祭りを司る神と呼んでいたりするところから、岡本太郎さんがパリ時代に参加した『社会学研究所』を設立した哲学者のジョルジュ・バタイユの影響が伺えますね。バタイユっぽく岡本さんの台詞を言い直せば、岡本太郎さんにとって万博とは、日々の合理的世界から人間を解放するための、太陽という神に捧げる、なんの見返りも求めない非合理的な『消尽』の場所だったのでしょう。もし、1970年に開催された大阪万博が、翌年のニクソン・ショックと73年のオイルショックの影響で終わる『日本の高度成長期』の最後の輝き(あるいは絶頂点)だったとすれば、消尽の思想で合理的な世界を変えようとした太陽の塔が、今日の世界に対して持つ意味も変わるかもしれませんね。はじめて岡本太郎や太陽の塔に触れるのにちょうどいい本だと思います。
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