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それから

, 夏目 漱石

によって 夏目 漱石
3.5 5つ星のうち 175 人の読者
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明治後期の東京を舞台に、高等遊民・代助の煩悶を描く日本文学最高峰の純愛小説<あらすじ>長井代助は一軒家を構えて書生の門野を置き、父親の援助で高等遊民として、悠々自適の日々を送っていた。生家が事業で財を成したことに甘えて、代助は卒業後も職に就こうとせず、世間とは距離を置いて暮らしていた。そうした態度を父の得に咎められ、佐川という財閥の令嬢との結婚を勧められるが、代助にはその気がなく、生活態度も一向に改めようとはしない。そして、代助を「代さん」と呼んで憎からず思う兄嫁・梅子の愛情に甘えていた。一方、代助の同窓生で親友の平岡は、大学を卒業してから銀行に就職し、上方の支店勤務となる。そんなとき、代助の同窓生で平岡と共通の知人だった菅沼が、大学卒業を目前にしてチフスにかかって亡くなり、後には北海道で困窮する父親と妹の三千代だけが残された。三千代を深く愛しながらも、拠る術のない三千代の前途を心配した代助は、銀行勤めの平岡との仲を取り持って、二人を夫婦にしたのだった。だが、三千代は子供の死をきっかけに体調を崩し、歩くこともままならないほどの身体になってしまう。その後、部下による公金の使い込みに端を発して、平岡は辞職を余儀なくされてしまう。困り果てた平岡は、三千代と共に上京し、代助に就職の斡旋を頼む。三千代の前途を思って自分が身を引き、真面目な平岡に委ねることで三千代の幸せを信じていた代助だったが、その想いは儚くも裏切られる結果となってしまった。真意を家族に明かさず、独身を貫き続けることが三千代への償いだと信じていた代助にとって、このことは決して許せないことだった。三千代の身を案ずる代助は、平岡の不在時に家を訪ねては、沈みがちな三千代の心を慰めていた。しかし代助は、三千代が苦しい生活を送りながら金策に腐心する一方で、それを顧みず芸者遊びにうつつを抜かす平岡に怒りを覚え、とうとう三千代に想いを伝えて一緒になろうとする……夏目漱石小説家・英文学者。本名金之助。1867年江戸牛込生まれ。東大卒。森鷗外と並ぶ近代文学の巨匠。1905年「我輩は猫である」を発表、一躍文壇に登場した。「坊つちやん」「草枕」などで人気作家の地位を築き、余裕派とよばれた。1907年東京朝日新聞に入社、「三四郎」「それから」「門」の中期三部作で心理的作風を示した。後期の代表作「心」「明暗」では苦悩する近代人を描き、則天去私を志向した。
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それからを読み直すのは高校生以来。現代文の前田先生の一推しの作品。授業で観た映画それからは代助=松田優作、三千代=藤谷美和子が演じ、三千代が花瓶の水を飲み干すシーンはよく覚えている。代助の高等遊民という立場、その生き方、考え方を現代の何かに照らし合わせながら楽しめる前半から中盤。現代の世の中でいうと冷めちゃってる感じ+何にもやってないけど何故か上から目線とでもいうのだろうか。漱石が当時の空気感、雰囲気をわかりやすく表現していて、今の時代のそれとも共通することが多いので、その表現自体、またその背景を考えたり、自分と照らし合わせてみたり、いろいろな角度から楽しめるその高等遊民という立場を捨て、三千代を選ぶことを決めて動き始める後半。結末を覚えていなかったなので、どうなることやら読み進めるのが楽しみでしょうがなかった。高等遊民として生活を蔑み、文化的なことに意義を見出していた暮らしから、愛を選び生活して行くことを選んだ代助。それから、、、。

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