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研究者としてうまくやっていくには 組織の力を研究に活かす (ブルーバックス)

, 長谷川 修司

によって 長谷川 修司
4.9 5つ星のうち 16 人の読者
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内容紹介 研究室のボスは、あなたの何を評価しているのか? 理系の若者にとって「研究者」は憧れの職業。先輩や教授といった他人とうまく付き合い、研究室という組織の力を活かすのが、この職業で成功するコツだ。本書は、「学生」「院生」「ポスドク」「グループリーダー」と段階を追いながら、それぞれのポジションでどう判断し、行動すべきか、実例を交えて案内する。研究に行き詰まっている人も、読めばきっとヤル気が出る!学界と企業研究所を渡り歩き、東大教授に登り詰めた著者が語る、研究者人生成功の極意!【研究室のボスは、あなたの何を評価しているのか?】理系の若者にとって「研究者」は憧れの職業。先輩や教授といった他人とうまく付き合い、研究室という組織の力を活かすのが、この職業で成功するコツだ。本書は、「学生」「院生」「ポスドク」「グループリーダー」と段階を追いながら、それぞれのポジションでどう判断し、行動すべきか、実例を交えて案内する。研究に行き詰まっている人も、読めばきっとヤル気が出る!【駆け出し研究者の悩みを解消するヒントが満載!】・先行研究に縛られず、とりあえず研究してみよう・研究手法は教授よりも先輩から教わろう・研究テーマが小さくても気にしない・博士号持ちは企業でも意外と求められている・学会発表では未来の雇い主に自分を売り込もうなどなど…… 内容(「BOOK」データベースより) 理系の若者にとって「研究者」は憧れの職業。先輩や教授といった他人とうまく付き合い、研究室という組織の力を活かすのが、この職業で成功するコツだ。本書は、「学生」「院生」「ポスドク」「グループリーダー」と段階を追いながら、それぞれのポジションでどう判断し、行動すべきか、実例を交えて案内する。 商品の説明をすべて表示する
以下は、研究者としてうまくやっていくには 組織の力を研究に活かす (ブルーバックス)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
評者は現在、旧帝大の医学系中堅研究者(助教)です。本書は東大の実験物理学教授が執筆した、研究者としての生き方指南書であり、大学院生から、ポスドク・助教、准教授、教授とキャリアの階段を上がっていくに連れて、どのように研究者個人の見る景色が変わり、考える事が変わっていくのかを見事に描いている。私から見ればまったく異分野の先生であるが、他のレビューにも書かれている通り、それぞれのステージでの著者のアドバイスは極めて「常識的」であり、実際このキャリアの階段の中位にいる自分から見ても、いちいち納得できるものが多い。何の変哲もないような意見に思われるかもしれないが、著者自身の経験に裏打ちされたものばかりで、説得力がある。あちこちに「うーむ」と唸らされる箇所があり、読み終わる頃には傍線だらけになった。研究室が開放的な文化を有していて、大学院生本人も開放的であれば、自ずと先輩との会話、飲み会を通じて得られるであろう知識が多いが、多くの後輩を見てきて思うのは、何年も所属していても一向にそういった研究者稼業の常識に疎い人がチラホラ出てくるということである。そもそもそういう人は生存能力が低いのだ、と斬って捨ててしまうこともできるかもしれないが、これは研究室の文化と指導者の責任だとも言えるかもしれない。そういった人に対して、「ほらこれをちょっと読んでみな」と言ってポンと渡すのに、本書は最適である。とりわけ、大学院生というのは専門知識の吸収と実験の進展に汲々となり、視野が狭くなりがちである。大学院生という視点から離れ、その先、ポスドク・助教、准教授、教授となったときに、どのようなことを自分が考えるだろうかということを前もって知っておくことは若いうちの勉強の仕方にも大いに影響するであろうし、また立場の異なる助教や、教授といった人たちと接する際に、相手の思考回路を理解するという意味でも大変有益だと思う。とりわけ研究者の成長が、お釈迦様(指導者)の掌の上で踊る段階から、そこから飛び出そうとしてもがき、そして飛び出していく「守破離」の各段階を経るという見方は、言い得て妙というか、なぜ今まで聞いたことがなかったんだろうと思うくらいである。(余談であるが、最近私が話した旧帝大の博士課程の学生は「お釈迦様の掌の中」という表現を知らなかった。ドラゴンボールは知っていても西遊記を知らない大学院博士課程の院生がいるのである。)また、大学院生ではなく、指導的立場に回った人にとっても、逆に大学院生の視点を思い出す一助になろうし、また指導的立場の人間としての指南書としても大変有益だと思う。『教授になったからといって、双六の「上がり」ではないのです』と書かれてあるが、私の指導教官であった教授は実際に「俺はもう双六の上がりだからな」が口癖だった。例えば彼に本書を薦めてみたかったと思う。本書の成立の過程もあとがきに述べてあり、それがまた興味深かった。PTA活動などの、いわゆる研究者にとっての「雑用」(人にもよるが研究行為以外の全てをこのように指すことが多い)の中から本書のアイデアが生まれ、"How to write a lot" 「できる研究者の論文生産術」を読み、論文を自分で書くときのように、自発的に本を書いて出版社を幾つか当たれば良い、という考えに触れたことで、自分で書こうと思いったそうだ。酒井聡樹著「これから論文を自分で書く若者のために」、安宅和人著「イシューからはじめよ」と共に大学院生から教官まで広く推薦したい名著だと思う。

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